この記事でわかること
- 自分が申告対象かを判定する3つのライン(20万円/基礎控除/65万円控除)
- 初回の必要書類の最小セット
- 作成手段の3択(手書き/作成コーナー/会計ソフト)の選び方
- 初めての確定申告を1日で終える7ステップ
- 副業会社員が見落としやすい住民税の落とし穴と令和7年分の改正
公的情報源: 国税庁タックスアンサー No.1900 給与所得者の確定申告/確定申告期について/e-Tax公式(2026年6月閲覧)
結論を先に書きます
確定申告は、1〜12月の所得を翌年2/16〜3/15に税務署へ申告する手続き です。令和7年分(2026年1〜3月期)の申告期間は2026年2月16日〜3月16日、e-Taxは1月5日から提出できます(国税庁「確定申告期について」)。難しさの正体は制度の複雑さではなく 情報の順序 です。判定→必要書類→作成手段→集計→e-Tax準備→作成→送信の7ステップで進めれば、初年度でも数日で完了します。
- 判定:給与1か所+副業の所得(売上−経費)が20万円超なら所得税の確定申告が必要
- 準備:マイナンバーカード・源泉徴収票・経費帳簿の3点が初回の最小セット
- 手段:国税庁「確定申告書等作成コーナー」(無料)または会計ソフト+e-Tax
- 注意:副業会社員は住民税を「自分で納付(普通徴収)」に。20万円以下でも住民税申告が要る場合あり
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確定申告とは|誰がいつまでに何をするのか
確定申告は、1月1日〜12月31日の所得と税額を計算し、翌年2月16日〜3月15日に税務署へ申告・納税(または還付請求)する手続きです。初年度に該当しやすいのは次の人です。
- 個人事業主・フリーランス(事業所得)で、所得が基礎控除等を超える人
- 副業会社員で、給与以外の所得(売上−経費)が20万円を超える人
- 会社員でも、医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン控除初年度などの還付申告をしたい人
期限後申告には 無申告加算税(原則15%・50万円超の部分は20%)と延滞税 が課されます(国税庁 No.2024)。「裏ワザ」より、まず期限を守るほうが手取りを守ります。
自分が「申告対象」かを判定する3つのライン
初年度に混乱するのは「20万円」「基礎控除」「65万円控除」が別の文脈で語られるからです。判定順に整理します。
| ライン | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| ① 20万円ライン | 会社員副業 | 給与以外の所得(売上−経費)が20万円超で所得税の申告が必要(No.1900) |
| ② 基礎控除ライン | 個人事業主 | 所得から所得控除を引いて税額が出る水準で申告。基礎控除は令和7年分で段階制に見直し |
| ③ 65万円控除ライン | 事業/不動産/山林所得 | 青色申告承認+複式簿記+e-Tax等で65万円控除(No.2072)。要件未達は10万円 |
注意点は2つ。①の20万円は 売上ではなく所得 で判定すること。そして所得税で申告不要でも、住民税は20万円以下でも自治体への申告が必要 な場合があります。「白色か青色か」は様式の話で、申告の要否はライン①②で先に決まります。
初めての確定申告 7ステップ
初年度でも現実的に回せる順序です。
- 申告対象かを判定:源泉徴収票・売上明細・領収書を並べ、3つのラインでフロー判定する
- 必要書類の最小セットを揃える:マイナンバーカード・源泉徴収票・売上/入金記録・経費の領収書/明細・還付振込先口座
- 作成手段を3択から選ぶ:手書き/国税庁「確定申告書等作成コーナー」(無料)/会計ソフト。還付申告中心なら作成コーナーで十分
- 1年分の売上・経費を集計:ソフトは口座連携で自動取得。作成コーナーは月別一覧をExcelで。家事按分は根拠を残す
- e-Taxの準備:マイナポータルアプリを入れ、暗証番号(利用者証明用4桁・署名用6〜16文字)を控える
- 申告書を作成し住民税を設定:副業会社員は「自分で納付(普通徴収)」を選ぶ。事業所得は決算書+申告書Bを作成
- e-Taxで送信し納税/還付を確認:送信完了通知のPDFを保管。還付は申告から1〜2か月で入金
副業1年目はまず 作成コーナーで1回通してみる のが最短です。事業所得として継続する年から会計ソフトを契約すると、お金と時間の両方を節約できます。
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関連: freee確定申告の評判・口コミ(料金と向き不向き) / 確定申告ソフトの比較(MF/freee/弥生)
2026年(令和7年分)の主な改正点
令和7年分の主な変更は 基礎控除の引き上げ と 給与所得控除の最低保障額の引き上げ(55万円→65万円) です(国税庁「基礎控除の見直し等」)。所得が低めの層ほど課税所得が圧縮されやすい方向の改正です。
ただし申告手順そのものは大きく変わりません。作成コーナー・会計ソフトが新様式と税額計算に対応しているため、初心者が手計算で改正を追う必要は実質ありません。電卓で節税額を決め打ちするより、ツールに正しい数字を入れる のが現実線です。
初回で詰まりやすい5つのポイント
競合記事であまり書かれない、初年度につまずきやすい具体ポイントです。
- ① 「売上20万円」と「所得20万円」を混同:判定は所得(売上−経費)。売上28万円・経費10万円なら所得18万円で申告不要ライン
- ② 住民税の「普通徴収」を選び忘れ:作成コーナーは見落としやすい。提出直前に該当画面へ戻って確認
- ③ 源泉徴収票の数字の転記先が分からない:源泉徴収票を見ながら作成コーナーの同名フィールド(支払金額等)に入れる
- ④ マイナンバーカードの暗証番号忘れ:署名用は5回失敗でロック。申告期前にマイナポータルでログイン確認
- ⑤ 還付の入金時期が不安:申告から1〜2か月で入金。メッセージボックスの処理状況を2週間目から確認
よくある質問
Q1. 初めての会社員ですが、どこから手をつければいいですか?
まず「自分が申告対象か」を判定します。給与1か所+副業所得(売上−経費)が20万円超なら所得税の確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。判定後、国税庁「確定申告書等作成コーナー」(無料)か会計ソフトを選び、源泉徴収票・経費明細・マイナンバーカードを揃えて画面の案内に従えば完成します。
Q2. 作成コーナーと会計ソフト、どちらを使うべきですか?
副業会社員で還付申告中心・取引が月数十件以下なら、無料の作成コーナーで十分です。事業所得として開業届を出す年・青色申告65万円控除を狙う年は、会計ソフト(freee/マネーフォワード/弥生)の検討が現実的になります。
Q3. 必要書類は何を準備すれば足りますか?
最小セットは「マイナンバーカード/源泉徴収票(会社員)/売上・経費の明細/還付振込先口座」の4点です。控除を受ける場合は医療費通知・社会保険料の支払証明・ふるさと納税の寄附金受領証明書を追加します。e-Tax送信なら多くの添付書類は省略可ですが、原本は原則5年(青色申告者は7年)保管します。
Q4. e-Taxと紙申告のどれが楽ですか?
e-Tax+マイナンバーカード方式が現実的に最短です。対応スマホがあればICカードリーダ不要で自宅完結します。ID・パスワード方式はマイナンバーカード普及までの暫定で、新規発行の可否は所轄税務署に確認が必要です。紙申告は窓口の混雑・郵送など工数が多く、初心者ほどe-Taxが向きます。
Q5. 申告期限を過ぎたらどうなりますか?
期限後申告には無申告加算税(原則15%・50万円超の部分は20%)と延滞税が課されます(国税庁 No.2024)。期限後でも自主的に申告すれば軽減される場合があります。気づいた時点で速やかに申告するのが安全です。
Q6. 副業20万円以下でも確定申告した方がよいケースは?
経費を集計したら所得が20万円超だった、医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン控除初年度で還付を取りたい、原稿料・講演料などの源泉徴収(10.21%)から還付を受けたい、といった場合は申告する価値があります。所得税で不要でも住民税は自治体申告が必要な場合があります。
まとめ|難しさの正体は「順序」
確定申告は、順序さえ崩さなければ初年度でも数日で完了します。
- 判定→必要書類→作成手段→集計→e-Tax準備→作成→送信の7ステップで進める
- 判定は所得(売上−経費)で20万円超。住民税は20万円以下でも申告が要る場合あり
- まず無料の作成コーナーで1回通す。継続する事業は会計ソフトを検討
- 副業会社員は住民税を普通徴収に。改正はツールが対応済みで手計算は不要
迷ったら、国税庁のタックスアンサーで申告対象を確認し、作成コーナーで一度作ってみてください。事業として継続する見込みが立ったら、会計ソフトの無料体験を試すのが現実的な順序です。
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免責事項
※本記事は2026年6月時点の公開情報をもとにした整理です。税制は毎年改正され、基礎控除・給与所得控除・税率・申告期限は最新の国税庁公式サイトでご確認ください。個別の所得区分の判定・経費計上の妥当性・住民税申告の取扱いは、所轄の税務署または税理士など有資格者へご相談ください。

