この記事でわかること
- 2026年(令和7年分)確定申告の期限・必要書類・対象者の最新情報
- 青色申告と白色申告の違いと、控除額(10万円/55万円/65万円)の比較
- 初めての確定申告を5ステップで進める具体的な手順
- 経費にできるもの・できないもの一覧と按分計算のやり方
- 確定申告ソフト(マネーフォワード/freee/弥生)の選び方
- 提出方法(e-Tax/郵送/持参)の違いと、納税方法の選択肢
「個人事業主 確定申告 やり方」「青色申告 始め方 初めて」で検索しているあなたへ。本記事では、初めて確定申告に挑戦する個人事業主・フリーランス向けに、青色申告で最大65万円の特別控除を受けるための具体的な手順を5ステップで解説します。2026年(令和7年分)の確定申告期限は2026年2月16日(月)〜3月16日(月)です。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務アドバイスではありません。正確な内容は税理士にご相談ください。
確定申告とは|2026年版の基本知識
確定申告とは、1年間(1月1日〜12月31日)の所得と税額を計算し、税務署に申告・納税する手続きです。個人事業主・フリーランスは原則として全員が確定申告の対象となります。
確定申告が必要な人の条件
以下のいずれかに該当する個人事業主・フリーランスは確定申告が必要です。
- 事業所得が48万円(基礎控除額)を超える方
- 事業所得+給与所得の合算で所得税が発生する方
- 副業での所得が年間20万円を超える会社員
- 不動産所得・配当所得・譲渡所得などがある方
- 還付申告(医療費控除・住宅ローン控除など)を希望する方
青色申告と白色申告の違い
確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。事前に「青色申告承認申請書」を提出しておけば青色申告ができます。
| 比較項目 | 青色申告(65万円) | 青色申告(55万円) | 青色申告(10万円) | 白色申告 |
|---|---|---|---|---|
| 特別控除額 | 65万円 | 55万円 | 10万円 | なし |
| 簿記方式 | 複式簿記 | 複式簿記 | 簡易簿記 | 単式簿記 |
| 必要書類 | 損益計算書+貸借対照表 | 損益計算書+貸借対照表 | 損益計算書 | 収支内訳書 |
| 提出方法 | e-Taxまたは電子帳簿保存 | 紙で郵送・持参 | 紙でも電子でも可 | 紙でも電子でも可 |
| 赤字繰越 | 3年間 | 3年間 | 3年間 | なし |
| 専従者給与 | 全額経費 | 全額経費 | 全額経費 | 上限あり(86万円等) |
青色申告は事前申請(青色申告承認申請書の提出)が必要ですが、節税効果は白色申告より圧倒的に大きいため、個人事業主はほぼ全員青色申告にすべきです。
個人事業主の確定申告のやり方|5ステップ
ここからは、初めて確定申告に挑戦する個人事業主向けに、確定申告の全工程を5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:青色申告承認申請書を提出する(事前準備)
青色申告で確定申告するには、申告対象年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を税務署へ提出する必要があります。新規開業の場合は開業日から2か月以内が提出期限です。
申請書は国税庁サイト(nta.go.jp)からダウンロードでき、複式簿記を選択することで最大65万円控除の対象になります。開業届と一緒に提出するのが一般的です。
ステップ2:1年分の取引を帳簿付けする
確定申告の最大の山場が帳簿付けです。1月1日から12月31日までの全取引を、複式簿記の形式で仕訳帳・総勘定元帳に記録します。記帳すべき主な項目は以下です。
- 売上(事業による収入)
- 仕入(商品・材料の購入)
- 経費(家賃・通信費・交通費・消耗品費など)
- 固定資産の購入(10万円以上の備品は減価償却対象)
- 借入金・返済の取引
- 事業主借・事業主貸(プライベート資金の出入り)
複式簿記での記帳は手書きでは大変なので、クラウド会計ソフト(マネーフォワード・freee・弥生)を導入することを強くおすすめします。銀行・クレジットカードと連携することで仕訳の8割以上が自動化できます。
ステップ3:必要書類を準備する
確定申告書類とともに、以下の書類を手元に準備します。
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 源泉徴収票(給与所得・公的年金がある方)
- 各種控除証明書(生命保険料・地震保険料・国民年金保険料)
- 国民健康保険料の納付額がわかる書類(市区町村から届く通知)
- 医療費の領収書(または医療費通知)
- 寄附金の受領証(ふるさと納税など)
- 銀行口座情報(還付金の振込先)
- 帳簿(仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳など)
これらは確定申告書の作成時に必要になるため、12月中に取りまとめておくと申告期間に焦らずに済みます。
ステップ4:確定申告書を作成する
確定申告書の作成方法は3通りあります。
方法1:クラウド会計ソフトで作成(最も簡単)
マネーフォワード・freee・弥生のいずれかを使えば、ステップ2で記帳した仕訳から自動で青色申告決算書・確定申告書Bが生成されます。所得控除(基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除など)を入力するだけで税額が自動計算されます。
方法2:国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成(無料)
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(kakutei.nta.go.jp)にアクセスし、画面の指示に従って金額を入力すれば確定申告書を作成できます。完成したPDFを印刷して郵送、またはe-Taxで送信できます。
方法3:手書きで作成(非推奨)
税務署で紙の申告書をもらい、手書きで作成する方法です。計算ミスのリスクが高いため、特別な事情がない限りクラウド会計ソフトか作成コーナーを使いましょう。
ステップ5:e-Taxで提出・納税する
完成した確定申告書は、以下のいずれかの方法で提出します。
| 提出方法 | 必要なもの | 65万円控除 | 期限 |
|---|---|---|---|
| e-Tax(電子申告) | マイナンバーカード/ICカードリーダーまたは対応スマホ | 対象 | 3月16日 23:59まで |
| 郵送 | 切手・封筒・返信用封筒 | 対象外(55万円控除) | 3月16日 消印有効 |
| 税務署へ持参 | 申告書・本人確認書類 | 対象外(55万円控除) | 3月16日 17:00まで |
最大65万円の青色申告特別控除を受けるには、e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿の保存が必要です。マイナンバーカード対応のスマホがあれば、自宅から30分で送信完了できます。
提出後、確定した所得税は3月17日までに納付します。納付方法は以下のいずれかから選べます。
- 振替納税(口座振替・4月下旬引き落とし)
- e-Taxダイレクト納付(指定口座から即時引き落とし)
- クレジットカード納付(手数料あり)
- コンビニ納付(30万円以下のみ)
- 金融機関・税務署窓口で現金納付
個人事業主が経費にできるもの・できないもの
確定申告で節税するには、事業に関わる支出を漏れなく経費計上することが重要です。経費計上できるもの・できないものを一覧で解説します。
経費にできる主な項目
- 家賃(自宅兼事務所は家事按分)
- 水道光熱費(事業使用分のみ家事按分)
- 通信費(インターネット・スマホ料金の事業使用分)
- 接待交際費(取引先との会食・贈答品)
- 旅費交通費(電車・バス・タクシー・ガソリン代)
- 消耗品費(10万円未満の事務用品・パソコン周辺機器)
- 減価償却費(10万円以上の固定資産は数年に分けて経費計上)
- 広告宣伝費(サイト運営費・SNS広告費)
- 外注工賃(業務委託の支払い)
- 図書研究費(業務に関わる書籍・セミナー受講料)
経費にできない(要注意の)項目
- 国民健康保険料・国民年金保険料(経費ではなく社会保険料控除)
- 国民年金基金・小規模企業共済(経費ではなく所得控除)
- 所得税・住民税(事業主貸として処理)
- プライベートの食費・衣服費・娯楽費
- 家族との食事代(業務関連でも原則NG)
- 罰金・反則金(駐車違反など)
家事按分の考え方
自宅兼事務所の家賃や電気代は、事業で使用する割合(仕事部屋の床面積比、稼働時間比など)で按分します。例えば家賃10万円で仕事部屋が全体の30%なら、月3万円(年36万円)が経費計上可能です。按分根拠を税務調査で説明できるよう、メモや計算式を残しておきましょう。
確定申告ソフトの選び方|主要3社比較
| 項目 | マネーフォワード | freee会計 | 弥生会計オンライン |
|---|---|---|---|
| 月額(青色対応) | 1,280円〜 | 1,480円〜 | 1,400円〜 |
| 簿記知識 | 必要(簿記の概念で操作) | 不要(質問形式) | 必要 |
| 銀行連携数 | 約2,500社 | 約3,500社 | 約3,000社 |
| AI仕訳の精度 | 高い | 非常に高い | 標準 |
| サポート | チャット・電話 | チャット・電話 | 電話・メール |
| 初年度無料 | 1か月お試し | 1か月お試し | 1年間無料(あんしん保守) |
| こんな人向け | 既にマネーフォワードME利用中の方 | 簿記が全くわからない初心者 | 既存ユーザー・電話サポート重視 |
簿記の知識が全くなく「質問形式で帳簿を作りたい」方はfreee、家計簿アプリのマネーフォワードMEを既に使っている方や勘定科目で管理したい方はマネーフォワード、白色申告で十分な方やシンプルさを求める方は弥生がおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 確定申告をしないとどうなりますか?
申告期限を過ぎても申告しない場合、無申告加算税(本税の15〜20%)と延滞税(年7.3〜14.6%)が課されます。さらに、青色申告の承認が取り消され、翌年から白色申告になる場合もあります。期限を過ぎた場合でも、できるだけ早く期限後申告をしましょう。
Q2. 売上が少なくても確定申告は必要ですか?
事業所得が48万円(基礎控除額)以下なら所得税はゼロですが、住民税の申告は別途必要です。また、国民健康保険料の計算や、各種証明書の取得(保育園入園・賃貸契約など)で確定申告書の控えが必要になるため、原則として確定申告することをおすすめします。
Q3. 開業した年から青色申告できますか?
可能です。開業日から2か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署へ提出すれば、その年(開業年)の確定申告から青色申告できます。開業届と同時に提出するのが一般的です。
Q4. 領収書がない経費はどうすればいいですか?
電車・バスなど領収書がもらえない交通費は、出金伝票や経費精算アプリで自分で記録すれば経費計上できます。日付・金額・行先・目的を必ず記録しましょう。クレジットカード明細も領収書代わりになります。
Q5. 確定申告書を間違えて提出してしまったら?
申告期限内なら「訂正申告」、期限後で税額が増える場合は「修正申告」、税額が減る場合は「更正の請求」を行います。修正申告には過少申告加算税が課される可能性があるため、税理士への相談をおすすめします。
Q6. インボイス制度(適格請求書)は確定申告と関係ありますか?
インボイス制度は消費税の課税事業者向け制度で、適格請求書発行事業者として登録した方は、消費税の申告(所得税の確定申告とは別)が必要です。年間売上1,000万円以下の免税事業者は登録任意ですが、取引先からの要請で登録するケースが増えています。
まとめ|2026年の青色申告で最大65万円の節税を実現する
個人事業主・フリーランスの確定申告は「面倒・難しい」と思われがちですが、クラウド会計ソフトと電子申告(e-Tax)を組み合わせれば、自宅で完結する手続きとして大幅に効率化できます。2026年(令和7年分)の確定申告期限は2026年3月16日。最大65万円の青色申告特別控除を受けるには、以下の流れで進めましょう。
- 青色申告承認申請書を3月15日までに提出(新規開業は開業日から2か月以内)
- クラウド会計ソフトを導入し銀行・クレカと連携
- 1年間の取引を都度仕訳(月末まとめがおすすめ)
- 1月以降に確定申告書類を作成(青色申告決算書+確定申告書B)
- e-Taxで電子申告(最大65万円控除の必須要件)
- 3月17日までに所得税を納付
家事按分の比率や減価償却、消費税のインボイス対応など、迷いやすいポイントは早めに税理士へ相談しましょう。最寄りの税理士会の無料相談会、商工会議所の経営相談、税務署の確定申告期間中の無料相談コーナーなど、活用できる窓口は多数あります。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務アドバイスではありません。税制は2026年5月時点の情報をもとに記載しており、最新の税制・控除額・期限については国税庁公式サイトをご確認のうえ、個別の判断は税理士にご相談ください。
