個人事業主のスマホ代は、仕事に使っている割合の分だけ経費になります。端末代は1台10万円未満なら買った年の消耗品費、10万円以上20万円未満は3年で分ける一括償却資産、青色申告なら40万円未満まで買った年に全額経費(2026年4月1日以後の取得)。月々の通信費は時間・日数・回線のどれかで割合を決め、明細を残します。
この記事でわかること
- スマホの端末代・通信費が経費になる条件と勘定科目を費目ごとに1表で
- 端末代の10万円・20万円・40万円の壁と、白色申告・青色申告で変わる処理
- 分割払い・残価設定型・家族名義で買ったときの扱い
- 通信費の按分割合を決める3つの基準と、税務署に説明できる証拠
- 2台持ちで事業用を分けたときに全額経費にする条件
- 端末代・通信費・分割払いの仕訳例3本と決算書の記入欄
公的情報源: 国税庁タックスアンサー No.2210 必要経費の知識/No.2100 減価償却のあらまし/所得税基本通達45-1・45-2(家事関連費)/租税特別措置法 第28条の2(e-Gov法令検索)(2026年9月閲覧。税制は改正されるため最新は国税庁でご確認ください)
スマホ代の按分率を一度登録しておけば、毎月の通信費も端末代の償却も同じ割合で自動計算され、私用分の事業主貸まで切り出してくれます。手計算をやめる方法があります。
freeeを無料で試す (PR)
結論を先に書きます
スマホ代は、仕事に使っている割合の分だけ必要経費 です。端末代と通信費で科目は分かれますが、按分の考え方は同じで、割合の根拠を記録で残せる範囲が経費になります。
端末代だけは金額で処理が変わります。10万円未満は買った年に全額、10万円以上は減価償却が原則で、青色申告には40万円未満まで一括で経費にできる特例があります。
この記事の要点
- 通信費は時間・日数・回線のどれかで割合を決め、通年で同じ率を使う
- 端末代は1台の税込価格で判定。10万円未満=消耗品費、10万〜20万円=一括償却資産(3年)
- 青色申告なら40万円未満まで一括で経費(2026年3月31日以前の取得は30万円未満・年300万円まで)
- 分割払いでも判定は端末の総額。月々の支払いは未払金の返済
- 事業専用の2台目を分ければ、その回線と端末は按分なしで全額
関連: 個人事業主が経費にできるもの一覧(勘定科目18項目と家事按分)
個人事業主のスマホ代が経費になる条件|家事関連費の「明らかに区分できる部分」
個人事業主のスマホ経費とは、端末代・通信費のうち業務に直接必要だと区分できる金額のことです。私用と兼ねている支出は「家事関連費」と呼ばれ、必要経費になるのは「業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額」に限られます(国税庁 No.2210)。
区分の作業が家事按分です。仕事の連絡・調べもの・決済に使っているなら、その割合の分は業務に直接必要な支出になります。
白色申告でも按分できる根拠
所得税法施行令第96条は、家事関連費を経費にできる場合を2つ挙げています。1号は「主たる部分が業務に必要で、その部分を明らかに区分できる場合」、2号は「青色申告者が、業務に直接必要だったことを明らかにできる部分」です。
所得税基本通達45-2は「主たる部分」を50%超で判定すると定めつつ、50%以下であっても、必要な部分を明らかに区分できる場合は、その金額を必要経費に算入して差し支えない と続けています(所得税基本通達45-2)。この但書は1号の解釈なので、白色申告にも使えます。仕事の割合が30%でも、記録があれば白色で30%分が経費になります。
スマホにかかる費目と勘定科目
| 費目 | 勘定科目 | 扱い |
|---|---|---|
| 端末代(本体) | 消耗品費/工具器具備品(10万円以上) | 金額で処理が変わる(次章) |
| 基本料・通話料・データ通信料 | 通信費 | 毎月按分 |
| 端末保証・留守番電話などのオプション | 通信費 | 業務に要るものだけ按分 |
| 仕事用アプリ・クラウドの月額 | 通信費または消耗品費 | 仕事専用なら全額 |
| ケース・充電器・フィルム | 消耗品費 | 端末とは別の単位で判定。10万円未満なら全額 |
| 修理代・バッテリー交換 | 修繕費 | 端末と同じ率で按分 |
| 下取り・買い取り代金(売った側) | 事業主借(譲渡所得の扱い) | 事業用として償却していた端末は帳簿から除く |
端末代と通信費は科目が違うだけで、按分率は同じで構いません。率を費目ごとに変えると説明が複雑になるので、後述の3基準で決めた率を端末・通信費・修理代にそろえて使います。
スマホの費用を科目に分ける
- 端末代1台の税込価格で処理が変わる
- 消耗品費10万円未満・買った年に全額
- 工具器具備品10万円以上・償却で経費化
- 毎月の料金明細で分けて按分
- 通信費基本料・通話料・データ・オプション
- 周辺・修理端末と同じ率で按分
- 消耗品費ケース・充電器・フィルム
- 修繕費画面修理・バッテリー交換
私用分はすべて事業主貸で切り出す。按分率は3系統で同じ値を使う
図:スマホの費用は端末代・毎月の料金・周辺修理の3系統に分けてから科目を当てる
端末代はいくらまで一括で経費?10万円・20万円・40万円の壁
端末代は、1台の取得価額が10万円未満かどうかで最初に分かれます。10万円未満なら買った年の消耗品費です。10万円以上は減価償却資産になり、耐用年数で分けるのが原則です(国税庁 No.2100)。
ただし原則どおり10年で分ける人はほとんどいません。金額帯ごとに、まとめて経費にできる制度が2つあるためです。
端末代の金額帯と処理(1台あたり・税込)
| 取得価額 | 白色申告 | 青色申告 | 経費になる年 |
|---|---|---|---|
| 10万円未満 | 消耗品費で全額 | 同左 | 買った年 |
| 10万円以上20万円未満 | 一括償却資産(3分の1ずつ) | 一括償却資産 または 少額減価償却資産の特例 | 3年 または 買った年 |
| 20万円以上40万円未満 | 通常の減価償却(耐用年数) | 少額減価償却資産の特例で全額 | 耐用年数 または 買った年 |
| 40万円以上 | 通常の減価償却 | 同左 | 耐用年数で分ける |
一括償却資産は、10万円以上20万円未満の資産をまとめて3年間で3分の1ずつ経費にする制度です。白色でも青色でも使えます(同 No.2100 注2)。
少額減価償却資産の特例は青色申告だけの制度です。2026年4月1日以後に取得した10万円以上40万円未満の資産は、買った年に全額を必要経費にできます。2026年3月31日以前の取得は30万円未満が上限で、どちらも1年の合計は300万円までです(同 No.2100 注3/租税特別措置法第28条の2)。取得の期限は令和11年3月31日です(措法28条の2)。
30万円台のハイエンド機を2026年4月以後に買った青色申告者は、この改正で全額をその年に落とせるようになりました。40万円以上の端末は特例の対象外なので、通常の減価償却です。
判定でつまずく3点
- 税込か税抜か:消費税の免税事業者は税込経理しか使えないので、税込価格で判定します。税抜経理を選んでいる課税事業者は税抜価格です(国税庁 No.5403 判定の例示は法人向けですが、経理方式で判定する考え方は個人も同じです)
- 1台ごとに判定:端末とケース・充電器は別の単位です。端末98,000円+ケース5,000円を足して10万円以上にはしません
- 事業割合は判定に関係ない:判定は端末の価格そのもの。按分は経費に入れる金額を出すときにかけます。13万円の端末を6割で使っていても、判定は13万円です
スマホ端末代の処理を決める
- 1台の取得価額(免税事業者は税込)はいくらか
- 10万円未満消耗品費で全額白色・青色とも買った年に経費
- 10万円以上20万円未満一括償却資産(3年)青色は少額特例で当年一括も選べる
- 20万円以上40万円未満青色=少額特例で当年一括白色=耐用年数で減価償却
- 40万円以上耐用年数で減価償却青色でも特例の対象外
経費に入れる額=上の処理で出た金額 × 事業割合。判定に割合はかけない
図:端末代は金額帯で処理が決まり、按分は最後にかける
耐用年数で分ける場合の年数
国税庁の耐用年数表にスマートフォンという行はありません。「電話設備その他の通信機器(その他のもの)」に当てると10年、「パーソナルコンピュータ」に当てると4年です(国税庁 耐用年数(器具・備品))。
10年と4年で年ごとの経費は2.5倍違います。白色申告で20万円以上の端末を買った人だけがこの判定に直面するので、どちらに当てるかは所轄の税務署で確認してから償却を始めてください。青色申告で40万円未満なら特例で一括にでき、年数の判定自体が要りません。
少額特例と一括償却、耐用年数短縮の使い分けは減価償却の特例の記事でパソコンや机も含めて整理しています。
分割払い・残価設定型・家族名義で買ったときの扱い
キャリアで買うと、端末代は24回や48回の分割になります。判定と仕訳の起点は「いつ・いくらの端末を買ったか」で、支払い方法ではありません。
分割払い(割賦)は総額で判定する
判定は端末の総額で行います。月5,500円×24回なら取得価額は132,000円で、10万円以上として扱います。月々の支払いは資産の取得ではなく、未払金の返済です。
買った時点で「工具器具備品 132,000円/未払金 132,000円」と資産計上し、毎月の引き落としで未払金を減らします。分割手数料がある場合は、手数料の部分だけを支払手数料(または利子割引料)にします。
通信料と端末代が1枚の請求書に合算されている場合は、明細の「端末代金(分割)」の行で分けます。合算額をそのまま通信費にすると、端末代を二重に経費にすることになります。
残価設定型(返却で残債が免除されるプログラム)
「2年後に端末を返せば残りの支払いが要らない」型の契約は、買った時点では総額で資産計上します。返却で残債が免除されたときは、端末を帳簿から除き、免除された金額と未償却残高を精算する処理が要ります。
処理の型が契約ごとに違い、免除額を収入に計上する扱いになる場合があります。この型で10万円以上の端末を買う人は、契約書の「残価」「免除」の条件を持って税務署で確認してから帳簿に載せてください。
家族名義の端末・回線を仕事に使っている
生計を一にする配偶者や親族に払う代金は必要経費になりません(同 No.2210)。配偶者名義の回線に「使用料」を払っても経費にはならない、ということです。
ただし、その親族が払っている通信費のうち事業に使っている分は、事業主の必要経費にできます。配偶者名義の家族割回線を仕事に使っているなら、支払者が誰かではなく、事業に使っている実態と割合で判断します。名義と支払口座が違う場合は、明細のコピーと按分メモをセットで残してください。
按分の割合の決め方|時間・日数・回線の3基準と残す証拠
割合の決め方に法律上の決まりはありません。通達45-1は「業務の内容、経費の内容、家族の構成、店舗併用の家屋の状況等を総合勘案して判定する」とだけ書いています。自分で合理的な基準を選び、記録を残す形です。
按分基準の3パターンと残す証拠
| 基準 | 計算式 | 向いている使い方 | 残す証拠 |
|---|---|---|---|
| 時間 | 仕事で使う時間 ÷ 1日の使用時間 | 兼用1台で連絡・調べものが多い | スクリーンタイム(使用時間)の画面、業務日誌 |
| 日数 | 仕事で使う日数 ÷ 月の日数 | 稼働日と休みがはっきり分かれる | 稼働カレンダー、納品記録 |
| 回線・台数 | 事業用回線 ÷ 全回線 | 2台持ち・2回線持ち | 契約書、各回線の請求明細 |
いちばん説明しやすいのは回線です。事業用の回線を1本分けていれば、その回線の請求は按分なしで全額、私用回線は0%で終わります。
兼用1台なら時間基準が実態に近い方法です。スクリーンタイムで仕事用アプリの使用時間が1日3時間、全体が6時間なら50%。週5日稼働で休日はほぼ使わないなら日数基準で「22日 ÷ 30日 ≒ 70%」という置き方もあります。
率の目安と、上げすぎない理由
- 兼用1台のフリーランス:時間か日数で決めると3〜6割に収まることが多い帯。5割を超えるなら、仕事用アプリの使用時間か通話明細で説明できる状態にしておく
- 副業の会社員:本業の勤務時間があるので、時間基準なら1〜3割が実態に近い。会社支給のスマホがある人は、副業で使う分だけをさらに切り出す
- 事業専用の2台目:100%。私用で使っていない実態(連絡先・アプリ・通話履歴が仕事だけ)が説明の材料になる
割合を高くするより、根拠を残すほうが後で効きます。通信費は少額でも毎月続くので、率を1割上げても年で数千円の差です。説明できない率を置いて修正申告になる方が損が大きくなります。
明細の残し方
キャリアの明細は多くがWeb明細です。PDFでダウンロードして保存すると、電子取引のデータ保存にもそのまま使えます。保存年数は帳簿と同じ7年(白色は5年)です。電子取引の保存要件は電子帳簿保存法の記事で整理しています。
率を決めた根拠(スクリーンタイムの画面、稼働カレンダー)は年に1回撮っておけば足ります。機種変更や回線の追加で率を変えた年だけ、変更月と理由をメモに残してください。
按分率をスマホの取引に登録しておけば、毎月の通信費は明細を取り込むだけで事業分と事業主貸に自動で分かれます。端末代も取得価額・取得日・事業割合を入れれば、少額特例か一括償却かを選ぶだけで償却費と決算書の記入まで進みます。個人事業主向けのプランを30日間試せます。
freee会計を30日間無料で試す(PR)詳細はリンク先をご確認ください
仕訳例|端末13.2万円・通信費8,800円・分割払いの3本
按分率60%・青色申告・免税事業者(税込判定)で統一します。私用のカードや口座から払った費用は、経費分だけを事業主借で計上します。
仕訳例1:端末132,000円を事業用口座で一括購入し、少額減価償却資産の特例で当年に経費化
購入時は資産に計上します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 工具器具備品 | 132,000円 | 普通預金 | 132,000円 |
年末に特例で全額を償却し、私用分を事業主貸に切り出します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 減価償却費 | 79,200円 | 工具器具備品 | 132,000円 |
| 事業主貸 | 52,800円 |
必要経費に入るのは79,200円です。白色申告で同じ端末なら一括償却資産を選び、132,000円 ÷ 3 × 60% = 26,400円を3年続けます。
端末代を少額特例で償却する仕訳(年末)
借方
減価償却費 79,200円(事業60%)
事業主貸 52,800円(私用40%)
貸方
工具器具備品 132,000円
図:端末132,000円・按分率60%・少額減価償却資産の特例を使ったときの年末仕訳
仕訳例2:通信費8,800円を私用のクレジットカードで支払い
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 通信費 | 5,280円 | 事業主借 | 5,280円 |
事業用口座からの引き落としなら、貸方を普通預金8,800円にして、私用分3,520円を事業主貸で切り出します。毎月同じ仕訳が12回続きます。
仕訳例3:端末132,000円を24回払いで購入(月5,500円・手数料なし)
購入時に総額で資産計上し、未払金を立てます。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 工具器具備品 | 132,000円 | 未払金 | 132,000円 |
毎月の引き落とし(通信料8,800円と合算で14,300円が私用口座から落ちる場合)は、端末分と通信分を分けて切ります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未払金 | 5,500円 | 事業主借 | 5,500円 |
| 通信費 | 5,280円 | 事業主借 | 5,280円 |
端末の償却は仕訳例1と同じで、支払いが終わっていなくても取得した年から始めます。未払金の残高は、分割が終わる月に0になります。
決算書への書き方と、税務署に説明できる記録
按分した通信費は、青色申告決算書(または収支内訳書)の「通信費」欄に按分後の金額を書きます。端末代は処理によって書く欄が変わります。
端末代の記入欄
- 消耗品費(10万円未満):経費欄の「消耗品費」に按分後の金額
- 少額減価償却資産の特例:「減価償却費の計算」欄に取得価額・取得年月・事業専用割合を書き、摘要に「措法28の2」と入れる
- 一括償却資産:同じ欄に、償却方法を「一括」と書き、取得価額の3分の1を本年分の償却費にする
- 通常の減価償却:耐用年数と償却率を書く(10年なら定額法0.100)
「減価償却費の計算」欄には事業専用割合を書く列があります。60と書けば、必要経費算入額は決算書側で計算されます。決算書全体の記入手順は青色申告決算書の書き方で整理しています。
書き終えた決算書をスマホから送る手順はスマホで確定申告するやり方にまとめました。本記事はスマホを「経費にする」側、あちらはスマホで「申告する」側です。
残しておく記録のセット
| 場面 | 残すもの | 保存年数 |
|---|---|---|
| 割合の根拠 | スクリーンタイムの画面・稼働カレンダー・通話明細(回線基準なら契約書) | 帳簿と同じ7年 |
| 端末の取得 | 購入明細(総額・取得日・機種)、分割契約書 | 7年 |
| 毎月の支払い | Web明細のPDF、カード・口座の引き落とし記録 | 7年(白色は5年) |
| 率を変えた理由 | 機種変更日・回線追加日のメモ | 帳簿と同じ |
税務調査で聞かれるのは「なぜその割合か」と「端末はいくらで買ったか」の2点です。購入明細と使用時間の画面があれば、どちらも1分で説明が終わります。
よくある質問
Q1. 個人事業主のスマホ代は何割まで経費にできますか?
上限はありません。仕事に使っている時間や日数の割合で決め、根拠を記録で残せる範囲が経費になります。兼用1台なら3〜6割に収まることが多く、事業専用の回線を分ければその回線は100%です。50%を超える率を置くなら、仕事用アプリの使用時間か通話明細で説明できる状態にしておきます。
Q2. 分割払いで買ったスマホは毎月の支払額を経費にすればいいですか?
いいえ。判定も仕訳も端末の総額で行います。月5,500円×24回なら取得価額132,000円の資産として買った年に計上し、毎月の支払いは未払金の返済です。経費になるのは償却費(青色なら少額特例で当年一括)に事業割合をかけた金額です。
Q3. スマホを2台持ちにすれば全額経費になりますか?
事業専用にしている1台と回線は、按分なしで全額経費にできます。条件は、私用で使っていない実態があることです。連絡先・アプリ・通話履歴が仕事だけなら説明できます。私用の1台は経費に入れません。
Q4. 青色申告なら40万円のスマホでも一括で経費にできますか?
40万円ちょうどは対象外です。少額減価償却資産の特例は取得価額40万円「未満」が条件で、2026年4月1日以後に取得したものに適用されます。2026年3月31日以前の取得は30万円未満が上限です。1年の合計は300万円までです。
Q5. 副業の会社員でもスマホ代を経費にできますか?
できます。副業の所得(事業所得または雑所得)を計算するときの必要経費に、副業で使った割合の分を入れます。本業の勤務時間があるので、時間基準なら1〜3割が実態に近い帯です。会社支給のスマホを持っている人は、私物のスマホを副業に使った分だけを切り出します。
Q6. 機種変更した古いスマホを下取りに出したらどう処理しますか?
事業用として償却していた端末を下取りに出したときは、帳簿から端末を除きます。少額特例や消耗品費で全額を経費にしていた端末なら帳簿価額は0なので、除却の仕訳は不要です。下取り代金は事業所得ではなく譲渡所得の扱いなので、事業主借で受け入れます。
まとめ|端末は金額で決め、通信費は割合を1つ決めるだけ
スマホ代の経費処理は、決めることが2つです。端末代をどの制度で落とすかと、按分率を何にするか。
この記事のまとめ
- スマホ代は仕事に使う割合の分だけ経費。白色でも記録があれば50%以下の按分が通る
- 端末代は1台の税込価格で判定。10万円未満=消耗品費、10万〜20万円=一括償却資産、青色は40万円未満まで当年一括(2026年4月1日以後の取得)
- 分割払いでも判定は総額。月々の支払いは未払金の返済で、経費は償却費×事業割合
- 按分は時間・日数・回線のどれかで決め、スクリーンタイムの画面と明細PDFを残す
- 事業専用の2台目を分ければその回線と端末は100%。家族名義でも実態と割合で判断
率を年初に1つ決めて、端末代・通信費・修理代に同じ率をかける。この型ができれば、毎月の通信費の仕訳も、機種変更の年の償却も迷わなくなります。
通信費の按分は毎月同じ仕訳が12回続くので、手で切ると事業主貸の計算でずれが出ます。按分率をソフトに登録すれば、通信費も端末の償却も自動で事業分だけが経費に入り、決算書の「減価償却費の計算」欄まで一続きで作れます。青色申告の65万円控除に必要な複式簿記も、仕訳の知識なしで進められるプランを30日間試してから決められます。
freeeを30日間無料で試す(PR)詳細はリンク先をご確認ください
- 個人事業主が経費にできるもの一覧|勘定科目と家事按分の考え方
- 個人事業主の自宅家賃は何割まで経費になる?賃貸・持ち家別の按分基準
- 個人事業主の自動車税・車検費用は経費になる?家事按分の割合の決め方
- 青色申告の減価償却の特例|40万円未満の資産を即時経費化
- 青色申告決算書の書き方|4つの様式と記入例
- 副業会社員が間違えやすい経費の判断10選
免責事項
※本記事は2026年9月時点の公開情報・国税庁公式をもとにした整理です。筆者は税理士ではなく、フリーランスとして自分の申告を行ってきた一当事者です。家事按分の割合・勘定科目の選び方・少額減価償却資産の特例や耐用年数の判定は、事業内容や改正により異なります。個別の税務判断は、所轄の税務署または税理士など有資格者へご確認ください。

