個人事業主の保険料は経費になる?事業用の損害保険は経費・従業員の労働保険料は法定福利費・本人の国保と生命保険は所得控除、専従者と一人親方の扱いを条文で整理

個人事業主の保険料は、事業用の損害保険料だけが必要経費です。従業員の労働保険料と社会保険料の事業主負担分は法定福利費で経費、本人と専従者の国民健康保険・国民年金・生命保険・地震保険は経費でなく所得控除に回ります。自宅兼事務所の火災保険は事業割合で按分し、2026年度の雇用保険料率は一般の事業で事業主8.5/1,000です。

この記事でわかること

  • 保険料が経費・所得控除・家事費の3つに分かれる根拠(所得税法37条・45条・74条・76条・77条)
  • 事業用の火災・賠償責任・自動車保険の経費計上と、自宅兼事務所の按分(所基通45-2・77-5・77-6)、複数年払いの処理(37-30の2)
  • 従業員の労働保険料の負担割合と勘定科目(労災は全額事業主・雇用保険は2026年度 事業主8.5/1,000)、従業員の生命保険・傷害保険が給与になる線
  • 本人の国民健康保険・国民年金・生命保険・地震保険・小規模企業共済・一人親方の特別加入が入る控除の枠(No.1130・1135・1140・1145)
  • 青色事業専従者の保険料の扱い(56条・57条・74条・雇用保険の原則)
  • 26場面の判定表、仕訳5本、青色申告決算書の「損害保険料」欄と法定福利費の書き方

公的情報源: 国税庁 No.2210 必要経費/No.1130 社会保険料控除/No.1135/No.1140 生命保険料控除/No.1145 地震保険料控除/No.1146/所基通45-1・45-2/37-30の2/36-31〜36-31の8/77-5・77-6/所得税法(e-Gov)/施行令96条/厚生労働省 雇用保険料率/労災保険率/特別加入/中小機構 経営セーフティ共済(2026年9月閲覧。改正されるため最新は各公式でご確認ください)

事業用の火災保険を損害保険料、私用分を事業主貸、国民健康保険を控除の側に振り分ける作業は、口座明細を取り込んで科目を選ぶだけで終わります。

結論を先に書きます

個人事業主の保険料は、「何を守る保険か」と「誰の保険か」で3つに分かれます。事業の資産や賠償を守る保険は経費、従業員のための保険は経費、本人と家族の生活を守る保険は所得控除です。

経費になる保険料は、青色申告決算書の「損害保険料」か「福利厚生費」の行に入ります。所得控除になる保険料は決算書に載らず、確定申告書の控除欄で税額を減らします。落ちる先が違うだけで、どちらでも税金は下がる仕組みです。

この記事の要点

  • 事業用の火災・賠償責任・自動車保険は損害保険料で経費(所得税法37条)。自宅兼事務所・自家用兼用の車は事業割合で按分(所基通45-2)
  • 従業員の労働保険料は労災が全額事業主負担、雇用保険は2026年度の一般の事業で事業主8.5/1,000・労働者5/1,000。事業主負担分は法定福利費、従業員負担分は預り金
  • 本人の国民健康保険・国民年金は社会保険料控除(74条)、生命保険・医療保険は生命保険料控除(76条・上限12万円)、自宅の地震保険は地震保険料控除(77条・上限5万円)
  • 一人親方・中小事業主の労災特別加入の保険料も社会保険料控除(No.1130の10番)。経費には入れない
  • 青色事業専従者の保険料で経費になるのは給与に含めて払う場合だけ(57条)。専従者の国保・国民年金を事業主が払えば事業主の社会保険料控除に入る
  • 小規模企業共済は掛金の全額が小規模企業共済等掛金控除(No.1135)、経営セーフティ共済は必要経費。ただし2024年10月1日以降に解約して再加入した分は2年間経費に入らない

目次

個人事業主の保険料は「経費・所得控除・家事費」の3つに分かれる|所得税法の条文で仕組みを確認する

個人事業主の保険料の経費計上とは、事業の資産や賠償責任を守るために払った保険料を、所得税法37条の必要経費として売上から引く処理です。生活を守る保険料は37条に入らず、別の条文で所得控除として引きます。

37条と45条:事業のための支出だけが必要経費

必要経費に入るのは、総収入金額を得るために直接要した費用と、業務について生じた販売費・一般管理費です(所得税法第37条)。店舗の火災保険や仕事で使う車の自動車保険は、事業を続けるための費用としてここに入ります。

一方で、家事上の経費とそれに関連する経費は必要経費に入りません(所得税法45条1項1号)。自分の病気や老後に備える保険は、事業をしていなくても入る保険です。本人の生命保険や国民年金は、事業の支出でなく家事費 として37条の外に置かれます。

事業と生活が混ざる支出は家事関連費と呼ばれ、業務に必要な部分を明らかに区分できる金額だけが経費です(所得税法施行令第96条)。自宅兼事務所の火災保険がこの型で、面積などで切り分けた事業部分だけを経費にします。

74条・76条・77条:家事費でも所得控除で税金は減る

家事費に落ちた保険料の一部は、所得控除として救われます。国民健康保険・国民年金・介護保険などは社会保険料控除(所得税法74条)、生命保険・医療保険・個人年金は生命保険料控除(76条)、自宅の地震保険は地震保険料控除(77条)です。

経費と所得控除は、税金を減らす点では同じ方向に働きます。違いは3つです。経費は事業所得を減らすため、国民健康保険料や事業税の計算にも効きます。所得控除は所得税と住民税の計算だけに効き、上限もあるのが特徴です。そして経費は決算書、所得控除は確定申告書と、書く場所が分かれます。

個人事業主の保険料がどこに落ちるかを決める順番

  • その保険は何を守るものか
  • 事業の資産・賠償責任(店舗の火災保険、PL保険、事業用車の自動車保険)必要経費(損害保険料)所得税法37条。自宅兼事務所・兼用車は事業割合で按分(所基通45-2)
  • 従業員のための保険(労災・雇用保険・社会保険の事業主負担、全員対象の傷害保険)必要経費(法定福利費・福利厚生費)特定の従業員だけを対象にすると給与(所基通36-31の2・36-31の7)
  • 本人・専従者の生活を守る保険(国保・国民年金・生命保険・医療保険・自宅の地震保険)家事費→所得控除社会保険料控除(74条)・生命保険料控除(76条)・地震保険料控除(77条)
  • 本人の傷害保険・自家用車の自動車保険・自宅だけの火災保険家事費(事業主貸)控除の枠にも入らない。地震保険部分だけ77条で控除

最初の分岐は「何を守る保険か」。金額や払い方は後の話

図:個人事業主の保険料は「事業の資産か・従業員か・本人の生活か」で経費・所得控除・家事費の3つに分かれる

事業用の火災保険・賠償責任保険・自動車保険は経費|自宅兼事務所と兼用車の按分、複数年払いの処理

事業用の損害保険料は、契約の目的が事業用の資産や事業上の賠償責任であれば、全額が損害保険料として経費です。事業と生活で兼用する資産にかけた保険は、事業割合の分だけを経費にします。

全額が経費になる損害保険(2026年9月時点)

保険の種類守る対象勘定科目根拠
店舗・事務所・倉庫の火災保険事業用の建物・什器・商品損害保険料所得税法37条
賠償責任保険(PL保険・業務上の事故・情報漏えい)事業活動で他人に与えた損害損害保険料同上
事業専用車の自動車保険(自賠責・任意)配達・営業にだけ使う車損害保険料同上
貨物保険・運送保険輸送中の商品損害保険料同上
業務用機械・パソコンの動産総合保険事業用の設備損害保険料同上

自賠責保険料は車検のときに一緒に払うことが多く、車検費用の中で自動車税や整備代と分けて処理するのが基本です。車の税金・車検・ガソリン代の按分は自動車税・車検費用の経費の記事で整理しているので、ここでは保険料の扱いだけを書きます。

自宅兼事務所・兼用車の火災保険と自動車保険は事業割合で按分する

自宅兼事務所の火災保険料は、事業に使う部分の割合だけが経費です。所得税基本通達45-2は、業務に必要な部分が50%を超えるかで「主たる部分」を判定し、50%以下でも必要な部分を明らかに区分できれば、その金額を経費にしてよい としています(所得税基本通達45-1・45-2)。

按分の割合は家賃と同じ基準を使います。仕事部屋の床面積が全体の30%なら、火災保険料の30%が損害保険料、70%が事業主貸です。家賃・敷金・更新料と一緒に払う賃貸の火災保険の按分と証明書類は自宅家賃の按分の記事にまとめているので、面積の決め方はそちらで確認してください。

自家用と兼用する車の自動車保険料も同じ考え方です。走行距離や使用日数で事業割合を決め、その割合の保険料だけを損害保険料にします。割合は車検代・ガソリン代・駐車場代と揃えておくと、税務署に説明するときに一本の説明で済みます。

地震保険が付いた契約は、按分した残りが地震保険料控除に回る

自宅兼事務所の火災保険に地震保険を付けている場合、事業部分の地震保険料は経費、居住部分の地震保険料は地震保険料控除の対象です。所得税基本通達77-5は、居住用資産と事業用資産が一括の契約になっているとき、居住用資産に係る地震保険料だけを控除の対象にすると定めています(所得税基本通達77-5・77-6)。

通達77-6には特例があり、店舗併用住宅でも家屋のおおむね90%以上を居住の用に供していれば、地震保険料の全額を居住用として控除の対象にしてよい とされています。仕事部屋が全体の10%程度なら、地震保険料は按分せずに全額を控除に回して構いません。

火災保険部分と地震保険部分は、保険会社の控除証明書に分けて書かれています。証明書の「地震保険料」の額に居住割合を掛けた金額が控除、火災保険料の額に事業割合を掛けた金額が経費です。

年払い・複数年払いの保険料は「1年以内」で分かれる

年払いの保険料は、支払日から1年以内の期間に対応するものなら、支払った年の経費にできます。所得税基本通達37-30の2は、前払費用のうち支払日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを、継続して支払年の経費にしているときは認めるとしています(所得税基本通達37-30の2)。

10月に1年分を払えば、翌年9月までの分も今年の経費にできます。「継続して」が条件なので、毎年同じ処理を続ける 必要があります。今年だけ全額、来年は月割りという使い分けはできません。

3年分や5年分をまとめて払う長期契約は、1年以内の条件から外れます。支払った年に全額を経費にはできず、前払費用(長期前払費用)に計上して、各年の期間に対応する金額を損害保険料に振り替えます。満期返戻金のある積立型の火災保険も、積立部分は保険積立金という資産で、経費になるのは掛け捨て部分だけです。

従業員の労働保険料・社会保険料は法定福利費|労災は全額事業主、雇用保険は2026年度の率で負担が分かれる

従業員を1人でも雇うと、労災保険と雇用保険(あわせて労働保険)に加入します。労働保険料のうち事業主が負担する分は法定福利費で全額が経費、従業員が負担する分は給与から差し引く預り金です。

労災保険料は全額が事業主負担

労災保険料は事業主が全額を負担し、従業員の給与からは引きません。保険料は賃金総額に業種ごとの労災保険率を掛けて計算します。厚生労働省の労災保険率表(令和6年4月1日施行・令和8年度も同率)では、その他の各種事業が3/1,000、卸売業・小売業・飲食店・宿泊業が3/1,000、建築事業が9.5/1,000です(厚生労働省「令和8年度の労災保険率について」)。

年間の賃金総額が300万円のWeb制作業(その他の各種事業)なら、労災保険料は年9,000円です。全額が法定福利費になります。

雇用保険料は事業主と従業員で分けて負担する(2026年度)

雇用保険料は事業主と従業員の両方が負担し、率は毎年度見直されます。厚生労働省の「令和8年度の雇用保険料率について」では、2026年4月1日から2027年3月31日までの率は次のとおりです(厚生労働省「雇用保険料率について」)。

2026年度(令和8年度)の雇用保険料率(賃金に対する率・厚生労働省)

事業の種類労働者負担事業主負担合計
一般の事業5/1,0008.5/1,00013.5/1,000
農林水産・清酒製造の事業6/1,0009.5/1,00015.5/1,000
建設の事業6/1,00010.5/1,00016.5/1,000

事業主負担が労働者負担より重いのは、雇用保険二事業(一般の事業で3.5/1,000)を事業主だけが負担するためです。2025年度の一般の事業は労働者5.5/1,000・事業主9/1,000だったので、2026年度はどちらも0.5/1,000下がりました。

賃金総額300万円の一般の事業なら、事業主負担は年25,500円で法定福利費、従業員負担は年15,000円で預り金 です。労災保険の9,000円を足すと、労働保険料の年額は49,500円になります。

労働保険料の払い方と、従業員負担分が経費にならない理由

労働保険料は、毎年の年度更新で前年度の確定額と当年度の概算額をまとめて申告し、まとめて納付する仕組みです。払う金額には従業員負担分の雇用保険料も含まれていますが、その分は毎月の給与から差し引いて回収します。

事業主が立て替えて払った従業員負担分は、事業主の経費ではありません。給与計算のときに預り金(または立替金)として処理し、労働保険料の支払いと相殺します。全額を法定福利費にすると、従業員負担分だけ経費が過大 になります。

従業員側から見ると、給与から引かれた雇用保険料は本人の社会保険料控除です(No.1130 社会保険料控除の5番「雇用保険の被保険者として負担する労働保険料」)。年末調整または確定申告で、従業員本人の控除に入ります。

従業員の健康保険・厚生年金と、従業員のために掛ける生命保険・傷害保険

常時5人以上を雇う個人事業所(一部の業種を除く)は、健康保険・厚生年金の適用事業所になります。保険料は事業主と従業員が半分ずつ負担し、事業主負担分は法定福利費、従業員負担分は預り金です。適用の要否と手続きは年金事務所で確認してください。

従業員を被保険者にする生命保険や傷害保険を事業主が掛けた場合は、対象者と受取人で扱いが変わります。所得税基本通達36-31の2は、定期保険で死亡保険金の受取人が従業員の遺族でも、従業員に給与課税しないとする一方、役員や特定の使用人だけを被保険者にすると保険料相当額が給与になるとしています(所得税基本通達36-31〜36-31の8)。

傷害保険や医療保険も同じ型です。通達36-31の7は、使用人の身体を目的とする損害保険・医療保険の保険料を使用者が払っても課税しなくて差し支えないとし、特定の使用人だけを対象にすると給与になるとしています。従業員全員を対象にすれば福利厚生費、特定の人だけなら給与 と覚えておけば十分です。

従業員が自分で契約した保険の保険料を事業主が肩代わりした場合は、通達36-31の8で給与になります。福利厚生費にはなりません。

個人事業主本人の国民健康保険・国民年金・生命保険・地震保険は所得控除|小規模企業共済と一人親方の特別加入の枠

事業主本人の生活を守る保険料は、経費でなく所得控除です。控除の種類は4つあり、それぞれ上限と対象が違います。

社会保険料控除:国民健康保険・国民年金・介護保険は全額

国民健康保険料(国民健康保険税)・国民年金保険料・介護保険料・国民年金基金の掛金は、支払った全額が社会保険料控除です(所得税法74条・No.1130 社会保険料控除)。上限はありません。

74条1項は「自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合」を対象にしています。同居の子どもの国民年金や、親の後期高齢者医療保険料を事業主が払えば、事業主の控除 に入ります。国民健康保険は世帯単位で世帯主に請求されるので、家族分もまとめて世帯主の控除です。

事業用口座から国民健康保険料が引き落とされたときの科目は事業主貸です。経費に入れると事業所得が減りすぎ、決算書と申告書の両方で控除を二重に取る形になります。

生命保険料控除:3区分で合計12万円まで

本人の生命保険・医療保険・個人年金保険の保険料は生命保険料控除です。2012年1月1日以後の新契約は、一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3区分に分かれ、各区分で年間8万円超の支払いに対して4万円、合計で12万円が上限です(所得税法76条・No.1140 生命保険料控除)。

所得補償保険や就業不能保険のように、病気やケガで働けない期間の収入を補う保険は、事業のための保険に見えます。それでも事業主本人の身体を守る保険なので経費には入らず、保険会社の控除証明書に「介護医療」と書かれていれば介護医療保険料の枠で控除します。

地震保険料控除:自宅の地震保険部分は5万円まで

自宅にかけた地震保険料は地震保険料控除で、年間5万円が上限です(所得税法77条・No.1145 地震保険料控除)。対象は、自己や生計を一にする配偶者その他の親族が所有する家屋で常時居住の用に供するもの、または生活用動産を目的とする契約に限ります(No.1146)。

自宅の火災保険料そのものは、経費でも控除でもありません。2006年12月31日までに契約した長期損害保険だけが旧長期損害保険料の経過措置で控除に残っていますが、新しい契約では火災保険部分に控除はなく、地震保険部分だけが対象です。

小規模企業共済は全額控除、経営セーフティ共済は必要経費

小規模企業共済の掛金は、支払った全額が小規模企業共済等掛金控除です(所得税法75条・No.1135 小規模企業共済等掛金控除)。iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金も同じ控除に入ります。どちらも経費でなく控除なので、事業用口座から払っても事業主貸です。

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)は逆に、個人事業主の掛金が事業所得の必要経費です。月額5,000円から20万円の範囲で設定でき、総額800万円まで積み立てられます(中小機構「経営セーフティ共済の掛金」)。2024年10月1日以降に解約して再加入した場合は、解約の日から2年を経過する日までに払う掛金が必要経費に入りません。

一人親方・中小事業主の労災特別加入の保険料は社会保険料控除

建設業の一人親方や従業員を雇う中小事業主は、労災保険に特別加入できます(厚生労働省「労災保険への特別加入」)。保険料は自分で選んだ給付基礎日額(25,000円まで選択可)をもとに計算します。

この特別加入の保険料は、事業の支出に見えますが必要経費ではありません。No.1130の10番「労働者災害補償保険の特別加入者の保険料」として社会保険料控除 です。従業員の労災保険料が法定福利費になるのとは扱いが違うので、一人親方の帳簿では事業主貸に置き、確定申告書の社会保険料控除欄に書きます。

特別加入の手続きを団体に委託している場合、団体の入会金や年会費は保険料ではありません。事業に関係する団体の会費として諸会費や雑費で経費にできますが、保険料の部分と分けて領収書を保存してください。

青色事業専従者の保険料はどうなる?|所得税法56条・57条と雇用保険の原則で確認する

青色事業専従者の保険料で経費になるのは、給与として払う分だけです。専従者の国民健康保険・国民年金・生命保険を事業主が払っても経費にはならず、事業主の所得控除に入ります。

57条の例外は給与だけ、保険料の肩代わりは56条に戻る

生計を一にする配偶者や親族に事業から払う対価は、原則として必要経費に入りません(所得税法56条)。青色事業専従者給与はこの例外で、届け出た金額の範囲で給与を払った場合に限り経費になります(57条1項)。

専従者の生命保険料や国民年金を事業主が代わりに払う行為は、給与ではありません。57条の例外に乗らず、56条の原則に戻って経費不算入です。専従者に多く残したいなら、保険料分を専従者給与の金額に含めて届け出て、給与として払う 形にします。給与になれば経費で、専従者は自分の所得から生命保険料控除を取れます。

専従者の国保・国民年金は事業主の社会保険料控除に入る

専従者の国民健康保険料と国民年金保険料を事業主が払った場合、経費にはなりませんが無駄にもなりません。所得税法74条1項の「生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合」に当たり、事業主の社会保険料控除に入ります。

専従者が自分の給与から払った場合は、専従者本人の社会保険料控除です。専従者給与が年間100万円前後で所得税がかからない水準なら、専従者の控除は使い道がありません。事業主の口座から払って事業主の控除にした方が、世帯全体の税金は減ります。どちらの口座から払ったかで控除の主が決まるので、年の初めに払い方を決めておきます。

専従者の雇用保険と労災保険は「原則として対象外」

個人事業の事業主と同居している親族は、雇用保険の被保険者に原則としてなりません(厚生労働省 ハローワーク「雇用保険の被保険者の種類と要件」)。専従者の分の雇用保険料を法定福利費に入れる場面は、通常ありません。

労災保険も同じで、同居の親族は原則として労働者に当たりません。専従者の仕事中のケガに備えるなら、中小事業主等の特別加入で家族従事者を含める形を労働局や労働保険事務組合で確認します。その保険料は事業主の社会保険料控除です。

専従者以外に従業員を雇い、専従者が他の従業員と同じ条件で働いている場合は、ハローワークに雇用実態を証明して被保険者になる道があります。その場合の事業主負担分は法定福利費です。

同じ「年間20万円の保険料」でも誰の何を守るかで落ちる先が変わる

従業員2人の労働保険料(賃金総額600万円・一般の事業)
負担者
労災18,000円は全額事業主。雇用保険は事業主51,000円・従業員30,000円
科目
法定福利費 69,000円/預り金 30,000円
決算書
損益計算書の経費(福利厚生費の行か空欄の行)
従業員の控除
給与から引いた雇用保険料は本人の社会保険料控除
事業主本人の国民健康保険・国民年金(年間約60万円)
負担者
本人(生計を一にする家族分も本人が払える)
科目
事業主貸(経費に入れない)
申告書
確定申告書の社会保険料控除欄に全額
上限
なし(所得税法74条)

どちらも税金は減る。違うのは決算書に載るか、申告書に載るか

図:従業員の労働保険料は法定福利費で決算書に載り、本人の国保・国民年金は事業主貸で申告書の社会保険料控除欄に載る

判定表|個人事業主の保険料 26場面の経費・所得控除・家事費

保険料は種類が多く、契約者と対象者の組み合わせで答えが変わります。よく迷う場面を、経費の可否・落ちる先・条件の3列で並べました。

個人事業主が払う保険料の判定表(2026年9月時点)

場面経費落ちる先(勘定科目・控除)条件・根拠
店舗・事務所・倉庫の火災保険○損害保険料事業用資産。所得税法37条
自宅兼事務所の火災保険△損害保険料(事業割合)+事業主貸所基通45-2。面積など家賃と同じ基準で按分
自宅兼事務所の地震保険部分△損害保険料(事業割合)+地震保険料控除(居住割合)所基通77-5。居住がおおむね90%以上なら全額控除(77-6)
自宅だけの火災保険×家事費(控除なし)地震保険部分だけ地震保険料控除(77条・上限5万円)
賠償責任保険(PL・業務上の事故・情報漏えい)○損害保険料事業上の賠償に備える。37条
事業専用車の自賠責・任意保険○損害保険料車検時にまとめて払う自賠責も同じ
自家用兼用車の自動車保険△損害保険料(事業割合)+事業主貸走行距離・使用日数で按分。車検・ガソリンと割合を揃える
私用車の自動車保険×家事費(控除なし)事業に使わない車
貨物保険・動産総合保険○損害保険料商品・設備を守る
年払い保険料(1年以内)○損害保険料(支払年)所基通37-30の2。継続適用が条件
3年・5年の長期一括払い△長期前払費用→各年の損害保険料期間対応。積立型の積立部分は保険積立金
従業員の労災保険料○法定福利費全額事業主負担。率は業種別(その他の各種事業3/1,000)
従業員の雇用保険料(事業主負担分)○法定福利費2026年度 一般の事業8.5/1,000
従業員の雇用保険料(従業員負担分)×預り金給与から控除。従業員本人の社会保険料控除(No.1130の5番)
従業員の健康保険・厚生年金(事業主負担分)○法定福利費適用事業所のみ。従業員負担分は預り金
従業員全員を対象にした傷害保険・医療保険○福利厚生費所基通36-31の7。特定の従業員だけなら給与
従業員全員を被保険者にした定期保険(受取人は遺族)○福利厚生費所基通36-31の2。役員・特定の使用人のみなら給与
従業員個人契約の保険料の肩代わり△給料賃金所基通36-31の8。経費だが給与課税と源泉徴収が要る
本人の国民健康保険・国民年金・介護保険×社会保険料控除(上限なし)所得税法74条。家族分を払っても本人の控除
本人の生命保険・医療保険・個人年金・所得補償保険×生命保険料控除(3区分・合計12万円)所得税法76条。所得補償は「介護医療」の証明があるもの
本人の傷害保険(掛け捨て・身体のみ)×家事費(控除なし)生命保険料控除の対象契約に当たらない
一人親方・中小事業主の労災特別加入×社会保険料控除No.1130の10番。団体の会費部分は諸会費で経費
小規模企業共済・iDeCo×小規模企業共済等掛金控除(全額)No.1135
経営セーフティ共済○保険料または前払費用必要経費。2024年10月1日以降の解約→再加入は2年間不算入
専従者の国保・国民年金(事業主が支払)×事業主の社会保険料控除74条1項の「生計を一にする親族の負担すべき社会保険料」
専従者の生命保険料(事業主が支払)×事業主の生命保険料控除(受取人が本人・親族の契約)57条の例外は給与だけ。給与に含めれば経費

○=原則経費、△=条件付きまたは一部、×=経費に入れない(控除の欄に落ちる先を記載)。

迷いやすい3つの場面

自賠責保険は「税金のようなもの」と思われがちですが、保険料です。事業専用車なら損害保険料、兼用車なら按分します。租税公課ではありません。

団体の会費と保険料が一枚の請求書に載っている一人親方の労災は、内訳で分けます。保険料の部分は社会保険料控除、会費の部分は経費です。まとめて経費にすると保険料分が過大になります。

経営セーフティ共済は、名前に共済とついていても経費です。逆に小規模企業共済は控除です。同じ中小機構の制度で落ちる先が反対なので、口座引落しの明細を見て科目を分けてください。

保険料の支出を科目と控除に分ける

  • 個人事業主が1年間に払った保険料・共済掛金
    • 事業の資産・賠償を守る火災・賠償責任・自動車・貨物=損害保険料。兼用は事業割合で按分。1年超の前払いは長期前払費用
    • 従業員のため(法定)労災・雇用保険・健康保険・厚生年金の事業主負担=法定福利費。従業員負担分は預り金
    • 従業員のため(任意)全員対象の傷害・医療・定期保険=福利厚生費。特定の人だけ・個人契約の肩代わり=給与
    • 本人・家族の生活を守る国保・国民年金・特別加入=社会保険料控除/生命・医療・個人年金=生命保険料控除/自宅の地震=地震保険料控除。帳簿は事業主貸
    • 共済小規模企業共済・iDeCo=小規模企業共済等掛金控除/経営セーフティ共済=必要経費

最初の分岐は「何を守るか」。次に「全員対象か」「1年以内か」

図:保険料は守る対象→対象者の範囲→支払期間の順に見ると勘定科目と控除の種類が決まる

損害保険料の按分、労働保険料の事業主負担と預り金の分割、国民健康保険の事業主貸を、口座明細の取り込み後に科目を選ぶだけで処理できます。年払い保険料の前払費用も自動で期間に割り振られ、決算書の損害保険料の行と福利厚生費の行に集計される流れです。個人事業主向けのプランを30日間試せます。

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仕訳例5本と青色申告決算書の「損害保険料」欄・法定福利費の書き方

青色申告・事業用口座で統一した前提で書きます。私用の財布から払ったときは事業主借で受ける形です。保険料は消費税が非課税の取引なので、課税事業者でも仕入税額控除の対象にはなりません。

仕訳例1:賠償責任保険の年払い36,000円を事業用口座から支払い(1年以内)

借方金額貸方金額
損害保険料36,000円普通預金36,000円

支払日から1年以内の保険期間なので、通達37-30の2で支払った年の経費にします。摘要に「賠償責任保険・2026年10月〜2027年9月分」と保険期間を書き、毎年同じ処理を続けます。

仕訳例2:自宅兼事務所の火災保険(地震保険付き)年払い30,000円・事業割合30%

借方金額貸方金額
損害保険料9,000円普通預金30,000円
事業主貸21,000円

30,000円のうち火災保険20,000円・地震保険10,000円の内訳とした例です。経費は全体の30%で9,000円です。事業主貸に落とした21,000円のうち、地震保険の居住部分7,000円(10,000円×70%)が地震保険料控除に回ります。控除証明書の地震保険料に居住割合を掛けた額を、確定申告書の地震保険料控除欄に書きます。

仕訳例3:労働保険の年度更新で概算保険料49,500円を納付(従業員1人・賃金300万円・一般の事業)

借方金額貸方金額
法定福利費34,500円普通預金49,500円
立替金15,000円

法定福利費34,500円の内訳は、労災保険9,000円(3/1,000)と雇用保険の事業主負担25,500円(8.5/1,000)です。立替金15,000円は従業員負担の雇用保険料(5/1,000)で、毎月の給与から1,250円ずつ差し引いて回収します。

仕訳例4:月給250,000円の支払時に雇用保険料1,250円を差し引く(源泉所得税・住民税は省略)

借方金額貸方金額
給料賃金250,000円普通預金248,750円
立替金1,250円

差し引いた1,250円で仕訳例3の立替金を消していきます。年度末に賃金総額が概算と違えば、翌年の年度更新で確定保険料との差額を精算し、差額分だけ法定福利費を増減させる処理です。従業員負担分を法定福利費で受けている帳簿では、給与時に法定福利費の貸方で減らす方法もありますが、どちらか一方に統一してください。

仕訳例5:本人の国民健康保険料25,000円が事業用口座から引き落とされた

借方金額貸方金額
事業主貸25,000円普通預金25,000円

経費にならないので事業主貸で事業の外へ出します。年間の支払額は市区町村の納付済額の通知で確認し、確定申告書の社会保険料控除欄に書きます。国民年金・小規模企業共済・一人親方の特別加入も同じ形で、貸方が普通預金、借方が事業主貸です。

決算書のどの行に書くか

保険料の種類青色申告決算書(一般用)確定申告書
事業用の損害保険料(按分後)損益計算書の経費「損害保険料」の行記載なし(所得金額に反映済み)
労働保険・社会保険の事業主負担分「福利厚生費」の行に含めるか、空欄の行に「法定福利費」と書く記載なし
従業員負担分の預り金・立替金貸借対照表の負債「預り金」または資産「立替金」記載なし
本人の国保・国民年金・特別加入貸借対照表の「事業主貸」に集計(損益に出ない)第一表・第二表の「社会保険料控除」
本人の生命保険・医療保険同上「生命保険料控除」(控除証明書を保存・e-Taxなら添付省略可)
自宅の地震保険(居住部分)同上「地震保険料控除」
小規模企業共済・iDeCo同上「小規模企業共済等掛金控除」
経営セーフティ共済「損害保険料」または空欄の行に「共済掛金」記載なし。任意の明細書を添付

決算書の経費欄には「損害保険料」と「福利厚生費」の行が印刷されています。法定福利費の行はないので、福利厚生費に含めるか、空欄の行に科目名を書いて集計 します。会計ソフトの標準設定では法定福利費が空欄の行に自動で出るので、手書きの場合だけ行を選ぶ形です。

損害保険料の行に、本人の生命保険や国民健康保険が混ざっていないかは、税務署が最初に見る点です。従業員がいないのに福利厚生費や法定福利費に金額が入っている決算書も同じで、本人の保険料が入り込んでいないかを確認されます。

経費全体の考え方は個人事業主が経費にできるもの一覧、従業員と本人で扱いが分かれる別の例は健康診断の経費の記事で同じ枠組みを使っています。

よくある質問

Q1. 個人事業主の生命保険料は経費になりますか?

なりません。事業主本人を被保険者にする生命保険は生活を守る保険で、所得税法45条の家事費です。ただし支払った保険料は生命保険料控除(所得税法76条)の対象で、新契約なら一般・介護医療・個人年金の3区分で各4万円、合計12万円まで所得から引けます。帳簿では事業主貸で処理し、確定申告書の生命保険料控除欄に書きます。

Q2. 従業員を1人雇いました。労働保険料の勘定科目と負担の割合を教えてください。

事業主負担分は法定福利費、従業員負担分は預り金です。労災保険料は全額が事業主負担で、率は業種で決まります(その他の各種事業は3/1,000)。雇用保険料は2026年度の一般の事業で事業主8.5/1,000・労働者5/1,000です。年度更新で全額を払い、従業員負担分は毎月の給与から差し引いて回収する流れです。

Q3. 自宅兼事務所の火災保険料はどう按分しますか?地震保険も付いています。

家賃と同じ基準で按分します。仕事部屋の床面積が30%なら火災保険料の30%が損害保険料、70%が事業主貸です。地震保険部分は、事業割合の分が経費、居住割合の分が地震保険料控除の対象です(所得税基本通達77-5)。居住部分がおおむね90%以上なら、地震保険料は按分せず全額を控除にできます(77-6)。

Q4. 妻を青色事業専従者にしています。妻の国民年金と生命保険料を私が払ったら経費になりますか?

経費にはなりません。専従者に払って経費になるのは、届け出た範囲の給与だけです(所得税法57条)。ただし妻の国民年金・国民健康保険をあなたが払えば、あなたの社会保険料控除に入ります(74条1項)。生命保険料も、受取人が本人か親族の契約であれば支払ったあなたの生命保険料控除です。経費にしたければ、その分を専従者給与に含めて給与として払います。

Q5. 建設業の一人親方です。労災の特別加入の保険料は経費ですか?

経費ではなく社会保険料控除です。国税庁のNo.1130が対象に挙げる社会保険料の10番に「労働者災害補償保険の特別加入者の保険料」があります。帳簿は事業主貸で処理し、確定申告書の社会保険料控除欄に全額を書きます。特別加入団体に払う入会金や年会費は保険料ではないので、諸会費として経費にできる扱いです。

Q6. 事業用の車の自動車保険を3年分まとめて払いました。全額その年の経費にできますか?

できません。支払日から1年以内の役務に対応する前払いだけが、支払年の経費として認められます(所得税基本通達37-30の2)。3年契約の一括払いは長期前払費用に計上し、各年の保険期間に対応する金額を損害保険料に振り替えます。兼用車なら振り替えた金額にさらに事業割合を掛けます。

まとめ|個人事業主の保険料は「何を守るか」で経費・控除・家事費に分かれる

個人事業主の保険料の経費計上は、金額でも払い方でも決まりません。その保険が事業の資産を守るのか、従業員を守るのか、本人と家族の生活を守るのかで、落ちる先が決まります。

この記事のまとめ

  • 事業用の火災・賠償責任・自動車保険は損害保険料で経費。自宅兼事務所・兼用車は事業割合で按分(所基通45-2)
  • 自宅兼事務所の地震保険は事業部分が経費・居住部分が地震保険料控除(77-5)。居住がおおむね90%以上なら全額控除(77-6)
  • 従業員の労災保険料は全額事業主負担、雇用保険は2026年度 事業主8.5/1,000・労働者5/1,000。事業主負担分は法定福利費、従業員負担分は預り金
  • 従業員の傷害・医療・定期保険は全員対象なら福利厚生費、特定の人だけなら給与(所基通36-31の2・36-31の7)
  • 本人の国保・国民年金・特別加入は社会保険料控除、生命・医療保険は生命保険料控除(上限12万円)、自宅の地震保険は地震保険料控除(上限5万円)。帳簿はすべて事業主貸
  • 専従者の保険料で経費になるのは給与に含めた分だけ。専従者の国保・国民年金を事業主が払えば事業主の社会保険料控除
  • 小規模企業共済は全額控除、経営セーフティ共済は必要経費。2024年10月1日以降の解約→再加入は2年間不算入
  • 年払いは1年以内なら支払年の経費(37-30の2)。3年・5年の一括払いは長期前払費用で期間対応

保険料の領収書と控除証明書は、届いた時点で「経費」「控除」「どちらでもない」の3つに分けて保存すると、決算書と申告書のどちらに書くかで迷わなくなります。事業用口座から出た保険料を全部経費にしないことと、控除の側に落ちる保険料を忘れないことが、この記事で覚えておく点です。

損害保険料の按分と長期前払費用の振り替え、労働保険料の法定福利費と預り金の分割、国民健康保険の事業主貸を、口座明細の取り込み後に科目を選ぶだけで済ませられます。決算書の損害保険料・福利厚生費の行と、確定申告書の各控除欄への転記もつながる設計です。青色申告の65万円控除に必要な複式簿記も、仕訳の知識なしで進められるプランを30日間試してから決められます。

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免責事項

※本記事は2026年9月時点の公開情報・国税庁および厚生労働省の公式資料をもとにした整理です。筆者は税理士・社会保険労務士ではなく、フリーランスとして自分の申告を行ってきた一当事者です。保険料の経費性・按分割合・労働保険の適用・専従者の取り扱い・各所得控除の適用は、事業内容や契約内容、改正により異なります。個別の税務判断は所轄の税務署または税理士など有資格者へ、労働保険の加入や特別加入は労働基準監督署・ハローワーク・労働局へご確認ください。


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この記事を書いた人

会社員をしながら副業でWebライターを始め、開業届の提出から青色申告への切り替えまで、独学でやり切ったAokiです。今は専業のフリーランスとして4年目になります。副業の確定申告に初めて向き合った夜、青色申告の本を読んでも税理士のブログを見ても、「副業会社員のリアル」がどこにも書かれていなくて、夜中に頭を抱えました。

経費は何が認められるのか、住民税をどう設定すれば会社に知られにくいのか、仕訳は結局何を入力すればいいのか。全部、自分で何か月もかけて調べました。当時いちばん欲しかったのは、同じ立場の人がどう乗り越えたかの手順書です。このサイトでは、副業ならではの経費計上やfreeeとマネーフォワードの使い分けを、専門用語をかみ砕いて書いています。最終的な税務判断は、顧問税理士にご確認ください。

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