サラリーマン大家の確定申告|相続で始めた初心者が陥る「経費の罠」と修繕費の正解

サラリーマン大家さんが申告する際の注意点

この記事でわかること

  • 不動産所得が20万円超で確定申告が必要になる条件
  • 「家賃収入」と「不動産所得」の違い
  • 経費にできるもの一覧(租税公課・減価償却・借入金利子など)
  • 初心者が間違える「修繕費」と「資本的支出」の分け方
  • 忙しい大家が取るべき次の一手

公的情報源: 国税庁 No.1370 不動産収入を受け取ったときNo.1379 修繕費とならないもの(2026年6月閲覧)

結論を先に書きます

会社員でも 年間20万円を超える不動産所得(家賃収入−必要経費)がある場合は確定申告が必要 です。手元に残る現金を左右するのは いかに正しく経費を計上できるか。特に注意したいのが「修繕費」と「資本的支出」の区別で、リフォーム代を全額その年の経費にできるとは限りません。原状回復は修繕費(一括経費)、資産価値を高める工事は資本的支出(数年で減価償却)です。

この記事の要点
  • 判定:不動産所得(家賃収入−経費)が20万円超で確定申告が必要
  • 経費:租税公課・損害保険料・減価償却費・借入金利子・修繕費・管理費
  • ローンは利息のみ経費。元金返済分は経費にならない
  • リフォームは修繕費(一括)か資本的支出(減価償却)かで扱いが分かれる

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目次

サラリーマン大家が陥りやすい確定申告の注意点

自ら不動産投資を始めた人は節税スキームを学んでいますが、相続で不動産を取得した人は準備が整わないまま大家になっているケースが多いものです。まず大前提として、会社員であっても 年間20万円を超える不動産所得 があれば確定申告が必要です。

ここで重要なのは「家賃収入=所得」ではないこと。家賃収入 − 必要経費 = 不動産所得 です。つまり、正しく経費を計上できるかが、手元に残る現金を左右します。

領収書・関係書類の管理がすべての始まり

確定申告直前に慌てないために、領収書や関係書類の管理を徹底しましょう。次のような書類は税金を抑える材料になります。

  • 固定資産税の通知書
  • 管理会社からの明細
  • 修繕工事の請求書・領収書
  • 物件確認に行った際の交通費の領収書
  • 不動産運用のために購入した書籍代

経費になるか分からないものも、捨てずに専用ファイルへ保管しておくと後で役立ちます。

必要経費として認められるもの一覧

費目内容・注意点
租税公課固定資産税・不動産取得税・印紙税など
損害保険料火災保険・地震保険など(長期契約はその年の分のみ)
減価償却費建物の購入費用を耐用年数で分割計上(現金支出を伴わない重要な経費)
借入金利子ローンの利息部分のみ(元金返済分は経費にならない)
修繕費建物の維持管理・修理費用(※後述の注意点あり)
管理費・委託費管理会社へ支払う管理手数料・清掃費用など

ローンは利息だけが経費 で、元金返済分は経費にならない点に注意してください。

初心者が一番間違える「修繕費」と「資本的支出」

リフォームや修理にかかったお金は、すべてその年の修繕費(経費)として一括で落とせるとは限りません。工事の内容によっては 「資本的支出」とみなされ、数年かけて減価償却 することになります。

修繕費(その年に一括経費)になるケース
  • 入居者退去後の壁紙の張り替え(原状回復)
  • 割れた窓ガラスの交換/雨漏りの修理
  • 給湯器の故障による同等品への交換

資本的支出(資産計上→減価償却)になるケース
  • 和室を洋室にリノベーション
  • 通常のキッチンをシステムキッチンにグレードアップ
  • 避難階段を新しく取り付ける
  • 耐久性の高い高級塗料で外壁塗装

その年の経費にできるのは 通常の維持管理や原状回復 の支出です。資産価値を高めたり使用可能期間を延ばしたりする工事は、取得価額に加算して減価償却で少しずつ費用化します。

「今年は利益が出たから大規模リフォームで相殺しよう」と考えても、資本的支出とみなされればその年の経費にはほとんどならないため、判断に迷う大きな工事は施工前に税理士へ相談 するのが安全です。

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忙しいサラリーマン大家が取るべき次の一手

  1. 領収書・関係書類は迷わずすべて保管する
  2. ローンの元金返済は経費にならない(利息のみ)
  3. リフォーム代は内容で「修繕費」と「資本的支出」に分かれる

申告期限は待ってくれません。不慣れなまま申告して後から調査が入るリスクを避けるためにも、まずは 「自分で会計ソフトを使う」のか「税理士に依頼する」のか を決めるのが第一歩です。相続による不動産経営も、適切に管理すれば資産として活かせます。

よくある質問

Q1. 家賃収入がいくらから確定申告が必要ですか?

会社員の場合、不動産所得(家賃収入−必要経費)が年間20万円を超えると確定申告が必要です。所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になる場合があります。

Q2. ローンの返済は経費になりますか?

利息部分のみが経費になります。元金返済分は経費になりません。返済予定表で利息と元金を分けて把握しておきましょう。

Q3. リフォーム代は全額その年の経費にできますか?

原状回復や通常の維持管理は修繕費として一括計上できますが、資産価値を高めたり使用可能期間を延ばす工事は資本的支出として数年で減価償却します。判断に迷う工事は施工前に税理士へ相談しましょう。

Q4. 相続した物件でも青色申告にできますか?

不動産所得でも、事業的規模(おおむね5棟10室以上が目安)であれば青色申告で65万円控除を狙えます。規模が小さい場合は10万円控除が中心です。要件は所轄の税務署で確認しましょう。

まとめ|経費の正しい区別で資産を守る

この記事のまとめ
  • 会社員でも不動産所得20万円超で確定申告が必要
  • 経費は領収書を保管し漏れなく計上。ローンは利息のみ
  • リフォームは修繕費か資本的支出かで扱いが分かれる
  • まず自分でやるか税理士に頼むかを決め、会計ソフトの無料お試しから始める

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免責事項

※本記事は2026年6月時点の公開情報・国税庁公式をもとにした整理です。修繕費と資本的支出の判定・事業的規模の認定・減価償却の取扱いは個別事情で異なります。大きな工事や判断に迷う場合は、施工前に税理士または所轄の税務署へご相談ください。


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この記事を書いた人

会社員時代に副業でWebライターを開始し、開業届の提出から青色申告への切り替えまでを独学で完遂。「会社にバレない申告方法」や「副業ならではの経費計上」の実践研究が得意。現在は専業フリーランスとして活動中。難しい専門用語を使わず、初心者でも今日から使える申告術をわかりやすく解説します。

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