確定申告の控えは、e-Taxなら受信通知と申告書のPDF、書面なら提出前に自分で取るコピーです。令和7年1月から控えに収受日付印は押されず、令和8年分からは申告書の控用(複写式)もなくなります。なくしたときは、申告書等情報取得サービスでPDFを無料で取得できます。
この記事でわかること
- e-Tax・書面それぞれの控えの作り方
- 令和7年1月の収受日付印の廃止と、令和8年分の控用(複写式)の廃止
- 控えをなくしたときの4つの取得方法(費用・日数・取れるもの)
- 控えを求められる場面での代わりの書類
- 控えを何年保存するかの考え方
公的情報源: 国税庁 令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて/e-Tax 申告書等情報取得サービス/国税庁 令和8年分の所得税等の確定申告書(案)(2026年10月閲覧)
この記事の要点
- e-Taxの控え=メッセージボックスの受信通知+申告書のPDF。受付日時・受付番号が載る
- 書面の控え=提出前に自分で取るコピー。収受日付印は令和7年1月から押されない
- 令和8年分(2027年提出)から控用(複写式)の用紙がなくなる
- なくしたら申告書等情報取得サービス(無料・PDF・マイナンバーカード必要・数日)
- 控えそのものの保存期間は決まっていない。更正の請求ができる5年は手元に置くのが目安
関連: e-Taxのやり方(マイナンバーカード方式とID・パスワード方式)
確定申告の控えとは|e-Taxと書面で作り方が違う
確定申告の控えとは、税務署に出した申告書と同じ内容を、自分の手元に残したものです。e-Taxで出した人と書面で出した人とで、控えの形がまったく違います。
提出方法別の控え(2026年10月時点)
| 提出方法 | 控えになるもの | 提出した日の証明 |
|---|---|---|
| e-Tax | 受信通知と、送信した申告書のPDF | 受信通知の受付日時・受付番号 |
| 書面(窓口) | 提出前に取ったコピー | 希望すれば日付・税務署名入りのリーフレット(当分の間) |
| 書面(郵送) | 提出前に取ったコピー | 返信用封筒を同封すればリーフレットが返送される(当分の間) |
e-Taxで送信すると、メッセージボックスに受信通知が届きます。受信通知では、提出した人の氏名、受付番号、受付日時を確認できます(国税庁 収受日付印の押なつについて)。受信通知から、電子申請等証明書の交付を請求することもできます。
確定申告書等作成コーナーで作った人は、送信後の画面から申告書を印刷・保存しておくのが手早い方法です。e-Taxの手順はe-Taxのやり方、スマホで出す人はスマホで確定申告するやり方にまとめています。
e-Taxと書面で違う控えの形
- 控え
- 受信通知と、送信した申告書のPDF
- 提出日の証明
- 受信通知の受付日時・受付番号
- 保管
- メッセージボックスから年分ごとのフォルダへ移す
- 控え
- 提出前に自分で取るコピー。収受日付印は令和7年1月から押されない
- 提出日の証明
- 希望すればリーフレット(郵送は返信用封筒を同封・当分の間)
- 保管
- 余白に提出日・提出先を書き、帳簿と同じ場所に
図:e-Taxは受信通知とPDF、書面は自分で取るコピーが控えになる
令和7年1月から収受日付印なし、令和8年分から控用もなし
控えの扱いは、2025年と2027年の2段階で変わりました。去年の感覚で「控えを持っていけばハンコを押してもらえる」と考えていると、手続きでつまずきます。
変更の時系列
| 時期 | 変わったこと | 出所 |
|---|---|---|
| 令和7年(2025年)1月から | 申告書等の控えに収受日付印を押さない。提出は正本(提出用)だけ | 国税庁 収受日付印の押なつについて |
| 当分の間 | 窓口で希望すれば、日付・税務署名を書いたリーフレットを渡す。郵送は返信用封筒の同封で返送 | 同上 |
| 令和8年分(2027年1月以降に使う様式)から | 確定申告書の控用(複写式)を廃止。様式も変更 | 令和8年分の所得税等の確定申告書(案) |
国税庁は、令和8年分の確定申告書について「控用(複写式)が廃止になります」と公表しています(令和8年分の所得税等の確定申告書(案))。令和7年分の手引きの表紙裏でも、必要に応じて自分で控えを作成・保管するよう案内しています(令和7年分 確定申告の手引き)。
書面で出す人の控えの作り方
- 書き終えた申告書・収支内訳書(または青色申告決算書)・添付書類を、提出前にすべてコピーするかスキャンする
- 控えの余白に、提出した日・提出先の税務署(業務センター)・提出方法を書いておく
- 窓口ならリーフレットを希望し、郵送なら切手を貼った返信用封筒を同封する
- 控えとリーフレットを、その年の帳簿と同じ場所にまとめて保管する
郵送の場合、通信日付印の日が提出日とみなされます(令和7年分の手引き)。郵便局で差し出した日の記録(レシートなど)も、控えと一緒に残しておくと提出日の説明に使えます。
控えをなくしたときの4つの取得方法
控えをなくしても、国税庁の手続きで申告書の中身を取り寄せられます。いちばん手軽なのは、e-Taxの申告書等情報取得サービスです。書面で出した申告書もPDFで取得できます。
控えの取得方法の比較(2026年10月時点)
| 方法 | 手数料 | 日数の目安 | 取れるもの | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 申告書等情報取得サービス(e-Tax) | 無料 | 申請から数日 | 確定(修正)申告書・青色申告決算書・収支内訳書のPDF | マイナンバーカード必須。代理人・相続人は不可 |
| 保有個人情報の開示請求 | 300円(オンライン200円) | 写しの交付は1か月程度 | 提出した申告書等の写し | 法人の申告書には使えない |
| 税務署での閲覧サービス | ― | 窓口で申請 | 過去の申告書の閲覧 | 当日提出分は原則当日中は申請できない |
| 納税証明書 | 1枚400円(オンライン370円) | 確定申告期は時間がかかる | 納税額・所得金額の証明 | 提出年月日は確認できない |
手数料と日数は、国税庁の案内によります(国税庁 収受日付印の押なつについて)。
申告書等情報取得サービスの使い方
- パソコンかスマホでe-Taxソフト(WEB版)にマイナンバーカードでログインする
- 閲覧申請データを作成して送信する
- 数日後、メッセージボックスに格納されたPDFをダウンロードする
対象は、書面かe-Taxで出した所得税の確定(修正)申告書・青色申告決算書・収支内訳書の直近3年分です(e-Tax 申告書等情報取得サービス)。PDFのダウンロードができるのは、メッセージボックスに格納されてから180日以内です。
直近の年分は、原則として翌年5月1日以降に申請できます。令和7年分の申告書なら、2026年5月1日以降です。期限後に出した申告書は、税務署の処理のため申請できるまでさらに時間がかかることがあります。
控えが手元にないときに選ぶ順番
- 申告書の中身が必要か、所得や納税額の証明だけでよいか
- e-Taxで出したメッセージボックスの受信通知からPDF手数料なし。受付日時も確認できる
- 書面で出し、マイナンバーカードがある申告書等情報取得サービス無料・数日。直近年分は翌年5月1日以降。PDFは180日以内に保存
- カードがない・4年以上前の分開示請求か税務署での閲覧開示請求の写しは1か月程度。閲覧は窓口のみ
- 所得や納税額の証明だけでよい納税証明書提出年月日は確認できない。提出先がこれで足りるか先に確認
急ぐときは、提出先に「何があれば足りるか」を先に聞くと遠回りしない
図:控えの取得方法は、提出方法とマイナンバーカードの有無で決まる
住宅ローン・保育園などで控えを求められたとき
住宅ローンの審査や保育園の申込みなどで、確定申告書の控えを出すよう求められることがあります。収受日付印のある控えを求められても、令和7年1月以降に出した申告書には押されていません。
国税庁は、金融機関や補助金・助成金を扱う行政機関などに、令和7年1月以降は収受日付印のある控えを求めないよう周知していると公表しています。全国銀行協会などの金融団体にも、傘下の金融機関への周知を要請しています(国税庁 収受日付印の押なつについて)。
提出先に出せるものの例
| 提出先が確かめたいこと | 出せるもの |
|---|---|
| 申告書の内容 | e-Taxの申告書PDF・受信通知、書面のコピー、申告書等情報取得サービスのPDF |
| 提出した日 | 受信通知の受付日時、窓口・郵送でもらったリーフレット |
| 所得や納税額 | 納税証明書(その2=所得金額など)。市区町村の所得証明書を求める提出先もある |
どの書類で足りるかは、提出先が決めます。手続きの案内に書かれていなければ、先に問い合わせておくと二度手間を防げます。住宅ローンを考えている人は、確定申告の時期に申告書PDFと受信通知を1つのフォルダにまとめておくと、審査書類をそろえるときに迷いません。
確定申告の控えの保存期間は何年?
確定申告の控えそのものに、法律で決まった保存期間はありません。国税庁が示している白色申告者の保存書類の表は、帳簿と、請求書・領収書などの書類が対象です(No.2080)。控えは「必要に応じて」自分で作成・保有するよう案内されています。
控えと一緒に保存するものの期間(2026年10月時点)
| 書類 | 保存期間 | 根拠 |
|---|---|---|
| 確定申告書の控え | 定めなし(5年は残すのが目安) | 更正の請求は法定申告期限から5年 |
| 白色申告の帳簿(収入・経費を書いたもの) | 7年 | No.2080 |
| 白色申告の請求書・領収書など | 5年 | No.2080 |
| 青色申告の帳簿・決算関係書類 | 7年(一部の書類は5年) | 青色申告の保存制度 |
申告の誤りで税金を払いすぎていたときは、法定申告期限から5年以内なら更正の請求ができます(No.2026 確定申告を間違えたとき)。この手続きでは元の申告書の数字が必要になるので、控えは少なくとも5年、帳簿と合わせるなら7年残しておくと困りません。
控えを残す期間の目安
- 控えそのものに法律で決まった保存期間はない
- 直近3年分なくしても申告書等情報取得サービスで取れるPDFのダウンロードはメッセージボックスに格納されてから180日以内
- 5年更正の請求ができる期間法定申告期限から5年。元の申告書の数字が要る
- 7年帳簿の保存期間と同じ帳簿と合わせて残すと、数字を照合しやすい
請求書・領収書などの書類は5年(白色申告・No.2080)
図:控えは少なくとも5年、帳簿と合わせるなら7年
e-Taxの受信通知やPDFも、パソコンやクラウドへの保存が欠かせません。メッセージボックスに置いたままにせず、年分ごとのフォルダへ移しておくと、申告書等情報取得サービスの対象(直近3年分)を過ぎた後でも手元で開けます。
帳簿と書類の保存のしかたは電子帳簿保存法の個人事業主の対応、提出する書類の一覧は確定申告に必要な添付書類一覧にまとめています。
よくある質問
Q1. e-Taxで申告した場合、控えはどこにありますか?
e-Taxのメッセージボックスにある受信通知と、送信した申告書のデータが控えです。e-Taxソフト(WEB版)にログインすれば、受信通知から申告書のPDFをダウンロードできます。確定申告書等作成コーナーで作った人は、送信後の画面から印刷・保存しておくと楽です。
Q2. 確定申告の控えは再発行できますか?
再発行という名前の手続きはないものの、中身を取り寄せる方法はあります。マイナンバーカードがあれば、申告書等情報取得サービスで直近3年分のPDFを無料で取得できます。カードがない場合の手段は、保有個人情報の開示請求(写しの交付は1か月程度)や税務署での閲覧です。
Q3. 税務署で控えにハンコを押してもらえますか?
令和7年1月から、控えへの収受日付印は押していません。窓口で希望すれば、当分の間は受け付けた日付と税務署名を書いたリーフレットがもらえます。郵送で出す場合は、返信用封筒を同封すればリーフレットが返送されます。
Q4. 令和8年分の確定申告書には控えの用紙が付いていますか?
付いていません。国税庁は、令和8年分から確定申告書の控用(複写式)を廃止すると公表しています。書面で出す人は、提出前にコピーかスキャンで控えを作ってください。
Q5. 確定申告の控えは何年保存すればいいですか?
控えそのものに法律の保存期間はありません。更正の請求が法定申告期限から5年できるので、5年は残すのが目安です。白色申告の帳簿は7年の保存義務があるので、帳簿と一緒に7年残しておけば迷いません。
Q6. マイナポータルで確定申告の控えは見られますか?
国税庁の案内で控えのPDFを取得する入口は、e-Taxのメッセージボックス(受信通知)と申告書等情報取得サービスです。どちらもマイナンバーカードでe-Taxソフト(WEB版)にログインして使います。
まとめ
確定申告の控えは、e-Taxならデータ、書面なら自分で取るコピーです。なくしても申告書等情報取得サービスで取り戻せます。
この記事のまとめ
- e-Taxの控え=受信通知+申告書PDF。書面の控え=提出前のコピー
- 令和7年1月から収受日付印なし。希望すれば日付入りのリーフレット(当分の間)
- 令和8年分から控用(複写式)が廃止
- なくしたら申告書等情報取得サービス(無料・数日・直近3年分・PDFは180日以内に保存)
- 控えの保存期間は定めなし。5年(更正の請求)、帳簿と合わせて7年が目安
免責事項
※本記事は2026年10月時点の国税庁・e-Taxの公開情報をもとにした整理です。リーフレットの交付は当分の間の対応とされ、令和8年分の様式は案の段階です。手数料・対象年分・日数は変わることがあるため、利用前に各公式ページをご確認ください。筆者は税理士ではなく、フリーランスとして自分の申告を行ってきた一当事者です。個別の判断は所轄の税務署または税理士など有資格者へご確認ください。

